こんにちは けいこぶ(@kei_cob) です。
「元パチプロが語る生活の実態と現在。現実は甘くない」の記事でも語りましたが、私は元パチプロです。
パチンコの恐さは十分に知っています。
パチンコって恐いですよ。
何が恐いかというと、皆さんご存知のとおりパチンコ依存症になってしまうからです。
パチンコ依存症は病気です。
気持ちでどうにかできるものでもありません。
だからこそ言いたいことがあります。
「パチンコに行くな」といわれてパチンコに行かなくなるのならパチンコ依存症ではありません。
パチンコに行くなといわれても行ってしまうのがパチンコ依存症なのです。
なぜパチンコに行くのを禁止されても行ってしまうのか?
理由は1つしかありません。
パチンコの禁断症状(離脱症状)に耐えられないからです。
禁断症状、ホントつらいですよ。
あれは経験者にしかわからないと思います。
今回は、そんなパチンコの禁断症状(離脱症状)と克服法について自身の経験を基にご紹介したいと思います。
■目次■
パチンコの禁断症状の具体例
それではパチンコの禁断症状の具体的な例を3つご紹介したいと思います。
1.他の趣味に集中できなくなる
パチンコ依存症の禁断症状の大半はこれです。
他の趣味がまったく楽しめなくなります。
上の空とでもいいましょうか、まったく刺激を感じなくなります。
もの足りないのです。
そもそも、パチンコ以外で得られるスリルなんてたかが知れています。
それゆえ、ゲームやスポーツをやっていても頭の中にはパチンコのことしかありません。
何をしていてもパチンコをしている自分の姿がちらついて集中できないのです。
また、パチンコ以外に時間が使うのがもったいないと感じてしまうため、何をしても長続きしません。
そう疑問に思うのは一般人です。
意外かもしれませんが、パチンコ依存症の人間からすればパチンコ以外に時間を使っている方がもったいと感じます。
パチンコに行かないことは機会損失と捉えてしまうからです。
今この瞬間、パチンコに行っていたらバカ勝ちできていたかもしれない。
頭の中はそうなっています。
なのでパチンコ依存症の人間は朝から晩までパチンコを打ちたいのです。
なぜなら、その方が長く勝負できるからです。
そんな心理状態で他の趣味を押しつけられるなんて拷問でしかありません。
2.幻聴が聞こえる
パチンコ依存症の禁断症状の1つに幻聴があげられます。
パチンコに行っていないときでも頭の中にデジタル音が鳴るのです。
まさしく幻聴です。
ハッキリと聞こえているわけではないのですが、頭の片隅に薄くイメージがこびりついてデジタル音が消えません。
デジタル音の種類は今まさに自分が打ちたい機種のものが流れてきます。
きっと、パチンコに行ったときに刺激が頭の中に強く焼き付いてしまったのです。
賭博黙示録カイジという漫画のなかに「ギャンブル中毒者は脳をギャンブルの熱で焼かれている」といった表現が出てきます。
まさしくあの表現がしっくりときます。
デジタル音が脳に焼き付いて離れないのです。
さらに、幻聴が聞こえてくるとソワソワします、パチンコに行きたくなります。
そしてパチンコで打ち始めると、幻聴はなくって目の前の台のデジタル音のみになります。
この感覚、わかりますか?
日常生活ではデジタル音が幻聴のように重複して聞こえてくるので頭が痛くなるのです。
しかし、パチンコを打ち始めると目の前の台のデジタル音に幻聴が統一されてスッキリするのです。
わからない人には意味不明に聞こえるかもしれませんが、パチンコを打ち始めると頭がスッキリするのです。
3.無駄にお金を計算する
パチンコを断つ日々が続くと、少しくらいパチンコに使っても大丈夫だろうと思いはじめます。
無駄に家計の計算を初めて「これだけなら負けても大丈夫」といった謎の計算を行います。
そして気が緩んだところで致命傷に至ります。
ちょっと切り詰めたら大丈夫…。
無理をしたらまだまだ大丈夫…。
…(無言でつっこむ)。
最後の「無言でつっこむ」の状態になると、もはや頭の思考は停止しています。
無駄な計算にはじまり思考停止に終わる。
それがお決まりのパターンです。
一般人からすれば「バカみたい」と思うでしょう。
でも、パチンコ依存症の人間からすればマジメに考えた結果負けているのです。
パチンコの禁断症状の抑えかた
パチンコの禁断症状を抑えるには何か手はないのか?
パチンコ依存症の人間からすれば最も気になることだと思います。
パチンコの禁断症状を抑える方法はいくつかあります。
ありますが、そのまえに1つだけ確認しておきたいことがあります。
これはマジです。
これからご紹介するいくつかの方法は重症患者には通用しません。
パチンコ依存症の重症患者はもはやそういった次元にはおりません。
素人がどうにかできるレベルにはいないからです。
そのようなレベルにまで陥ってしまった人は、もはや専門の医師による治療が必要です。
それを踏まえたうえで、パチンコの禁断症状を抑える方法を3つご紹介します。
1.パチンコの収支表をつける
パチンコを打つ心構えを変えることでパチンコの禁断症状を抑えられることがあります。
最も簡単な方法は「パチンコの収支」をつけることです。
それも結構ガチめにつけてください。
・いくらお金を使ったか(勝った場合は換金金額も追記)
・何時間パチンコに時間を使ったか
それらを1日も欠かさずつけてください。
そして月末には月の収支表を作ってください。
収支をハッキリさせて明確な負けを確認し続けると、どこかでパチンコに行くのがバカバカしくなる感情が生まれてくることがあります。
また…
と思えることで禁断症状も起こりにくいものです。
2.パチンコの刺激を落としていく
「1円パチンコなどギャンブル性の低いパチンコへシフトしていく」ことで禁断症状を抑えられることがあります。
パチンコの禁断症状って決してパチンコを打ちたい欲求が原因ではないのです。
お金のやりとりがしたいから禁断症状が出てくるのです。
これをしっかりと意識していない人は意外に多いものです。
パチンコが打ちたいだけならば、ゲームセンターでいくらでもパチンコを打っていればよいのです。
でもパチンコ依存症の人間はそれでは満足できません。
なぜなら、お金のやりとりがないからです。
それなので、パチンコを抑えるのではなくてお金のやりとりを抑えていくといった視点で考えるとうまくいく場合があります。
3.パチンコとうまく付き合っていく
ここ数年、パチンコのギャンブル性は大きく規制されています。
理由はいうまでもなく、パチンコ依存症の人間が増えすぎたためです。
パチンコは賭博ではないとバカなことを主張していた国ですが、ここにきて何が変わったのかわかりませんが急激に規制を強めてきました。
それなので、パチンコ依存症の禁断症状を抑えるために、あえて破滅しない範囲でパチンコとうまくいきましょう。
規制によってパチンコのギャンブル性が皆無になるまで破滅しなければ勝ちです。
パチンコ依存症の治療は言葉でいうほど簡単ではありません。
そんな簡単に禁断症状を抑えることはできません。
ならばいっそ、破滅しない程度で付き合っていくのです。
今の流れがこのまま進みましたら、数年もすればパチンコのギャンブル性はかなり低いものになっているでしょう。
そうすれば自然とパチンコへの熱も冷めていくに違いありません。
国が規制によってパチンコ依存症を改善してくれるとなれば、それを利用しない手はありません。
まとめ
突き詰めていけば、パチンコと麻薬は同じです。
麻薬の禁断症状は経験したことがないですが、パチンコ依存症の禁断症状もたいがいです。
なにかのきっかけがなければ改善することはありません。
そのくらいの覚悟が必要です。
収支表もつけない、1円パチンコも行きたくない、かといって専門の治療なんてまっぴらごめん。
そんな人間をいくら説得したところで無意味です。
なぜなら、本人がパチンコ依存症の深刻さを理解していないからです。
パチンコ依存症から脱却するためには本人の「自覚」が最も大切なのです。
私はどうやって依存症から抜け出せたか?
最後に、現在はパチプロではない私はどうやってパチンコ依存症から抜け出せたかを書いて締めたいと思います。
私がパチンコ依存症から脱却できたのはネットゲームのおかげです。
私はパチンコに行っていた理由の1つに、山積みさせた箱を周りに見せつけて優越感にひたりたい欲求が強くありました。
それを利用したのです。
元々ゲームが得意だったこともあり、パチンコではなくゲームの中で承認欲求を満たす方向にシフトすることでパチンコ熱をうまくネットゲーム熱へと変換しました。
結果、ネットゲーム依存症になりましたが、それについては別の機会にお話ししたいと思います。
そんなかんだで、今ではパチンコには一切いっておりません。
パチプロとして勝ちの機会をうかがうことはありますが、まあ今のパチンコはほぼ勝てないでしょう。
今は抜けきったパチンコ熱が再熱しないように、パチンコの世界には極力近づかないようにしています。