こんにちは けいこぶ(@kei_cob) です。
私は今現在、賃貸物件に住んでいます。
今のマンションに引っ越してからも、もうかれこれ5年は住んでいます。
良い賃貸物件ってなかなか見つからないですよね。
私は今でも「もっと良いマンション」がないかとネットや不動産屋で賃貸物件を探しているのですが、これがまあサッパリ見つかりません。
たまに良さそうな物件はあるんですよ。
周辺の相場に比べてバカみたいに安い物件とかね。
でもね…
もう私は騙されません。
「もう」って言葉を使うことは、そう…私は以前、バカみたいに安い賃貸物件に釣られて騙されたことがあるのです。
そう、いわゆる「釣り物件」ってやつに騙されました。
今回はそんな「釣り物件」についてと私の体験談をご紹介したいと思います。
■目次■
賃貸物件の釣り物件とは?
まずはじめに賃貸業界にはびこる「釣り物件」についてご説明します。
「釣り物件」とは周囲の相場に比べて明らかに安い賃料・敷金・礼金を提示することで、不動産を探している人に興味をひかせ営業所へ引きずり込むおとり物件のことです。
あくまでもおとり物件ですので、その物件に契約できることはまずありません。
最近でこそ数が減ってきた「釣り物件」ですが、一時期は「釣り物件」だらけになり多くの人の相場の感覚を狂わせたタチの悪い手法です。
釣り物件は違法?
「釣り物件」は法律的にどうなのか?
答えは違法です。
景品表示法4条1項3号には「不動産のおとり広告に関する表示」という記載項目があり、以下の行為が違法と規定されています。
②おとり物件は存在するが、実際には取引できない不動産表示
③おとり物件は存在するが、実際には取引する意思がない不動産表示
①はもはや架空のでっちあげですね。ないものを表示しているのですから完全に違法です。
②は実例としてはかなり多いケースです。
実際にはすでに入居者が決まっているにも関わらず、あくまでも「まだ空いていますよ」的な印象を与えて営業所に引き寄せる手法です。
後で私の体験談を2パターンご紹介しますが、1つは②でした。
③はレアなケースかと思います。
「物件は存在しつつも、他の物件をすすめてくる」などがこれにあたりますが、そんな状況になったら客側も強引に希望物件を押し通してくるでしょう。
いずれにせよ、これら①~③に該当する場合は違法になり、消費者庁は該当の事業者に対して措置命令などの措置を行うことになります。
釣り物件の目的は?
「釣り物件」の目的は集客です。
「釣り物件」に激怒するお客さんがいる一方、とりあえず不動産はどこでも良いという層も一定数います。
そんな「どこでも良い層」を引き寄せるきっかけとして「釣り物件」を使うのです。
「どこでも良い層」は不動産屋にはこだわりがないので「その物件は少し前に決まってしまいました」といわれても不動産屋を疑うことはありません。
「マジか~」といって純粋に悔しがるかもしれません。
そういった層をターゲットにして「釣り物件」は作られます。
一般人からすれば迷惑極まりない行為です。
まともな業者の反応は?
一般客をだます「釣り物件」についてまともな業者はどのように考えているのか?
以前、賃貸物件を探していた時に不動産屋の営業マンに聞いてみたことがあります。
やはりかなり困っているようです。
ちなみに私も以前、釣り物件によって相場感覚が狂っていた1人です。
賃貸業者を訪れたさいに、釣り物件の掲載情報を持っていって家賃交渉の材料にしていました。
今思うと迷惑極まりない行為ですね。
釣り物件に騙された体験談
私は以前に2回、「釣り物件」に騙されたことがあります。
それらの体験談をご紹介したいと思います。
ケース①:なぜか決まってしまう物件
まずはベタなパターンに騙されてしまったお話です。
その物件は通常の相場だと家賃が12万円くらいするマンションでした。
しかしそれが、あるネットの情報では8万円と表示されていたのです。
当時、「釣り物件」なんて言葉を知りもしなかった私は当然のごとく飛びつきました。
即電話をして、内覧の予約を入れました。
そして結果は…
言うまでもなく騙されました。
目的の賃貸物件は「少し前に決まってしまいました」といわれ、「同じくらいの物件をご紹介しますので」と他の物件をすすめられました。
「釣り物件」の王道パターンです。
そして、他の物件は目的の賃貸物件に比べるとカスのような物件ばかりでした。
このときはじめて「あっ…私、釣られたな」と思いました。
ケース②:なぜか賃貸契約期間がおかしい
「釣り物件」に騙された私は、より慎重に物件を探すようになりました。
「釣り物件」らしき物件を見つけた場合は、電話にて「必ず内覧できますね?先に決まることは絶対にないですね?」と念入りに聞くようになりました。
この手法でいくつかのおとり物件をはじくことはできたのですが、それでも再び騙されました。
とある激安物件があったので不動産屋に電話をして、「必ず内覧できます」との約束ももらったのです。
そして、「内覧できなかったらゴネてやる」くらいの気持ちで営業所に向かったのですが…
そこでも聞かされたのは「賃貸契約期間」に対する特別条項です。
その賃貸はネット上では「普通賃貸契約」となっていました。
「定期借家(期間が決められた物件)」ではありません。
しかし実際に話を聞いてみると、「その物件の持ち主が売却を考えており、その売却が完了するまで入居できる物件」だそうです。
もはや意味がわかりません。
敷金・礼金も取ってるんですよ。
それで、物件の売却を進められて、売却が決まったら出ていけというわけです。
ありえません、定期借家よりもタチが悪いです。
ゴネてもよかったのですが、「コイツらにはもう関わらない方が良い」と判断したのですぐさま帰りました。
結局思ったのは、賃貸の釣り物件はあくまでも釣り物件だということです。
まともな物件なんて1つもありません。
釣り物件の見分け方
「釣り物件」に散々騙されてきた私から、「釣り物件」を見分けるアドバイスをしたいと思います。
ちなみにこのアドバイスは、まともな釣り物件を探すためのものではありません。
釣り物件を回避するためのアドバイスです。
まともな釣り物件なんて存在しません。
基本的に次に該当する物件は高確率で釣り物件です。
・同業他社に記載されている同じ物件価格よりも安い
・普通賃貸契約の記載がない
・掲載写真が他社からの転載
・聞いたことのないような賃貸業者
賃料は業者によって変わらない
知っている人は知っていると思うのですが、不動産屋の賃貸情報はレインズという情報源を元に掲載されています。
つまり、どの不動産屋業者を訪れようがレインズを元にしているだけですので賃料が変わることはないのです。
例外として不動産屋が独自に管理している物件やルートの違う物件があることもありますが、ほとんどはレインズ経由の賃貸物件でしょう。
それゆえ、ある業者だけ賃料が安いなんてのは間違いなく「釣り物件」です。
しかもそれが聞いたことのない業者だとさらに確率はあがります。
今はネットの掲示板でも「釣り物件」を扱っている業者が晒されることも多いので、そちらの情報を収集できる人はネットの掲示板でも情報を探してみるのがオススメです。
まとめ
日本の人口はどんどんと減ってきているので、不動産業界が厳しいのも理解はしています。
しかし、「釣り物件」は客側からすれば本当にイライラするトラップです。
ここ数年、規制が厳しくなったのか数は激減していますが、それでもいまだに「釣り物件」を使っている業者はいるでしょう。
賃貸を探されている方はご注意ください。
ホント、「釣り物件」につきあわされると時間の無駄ですよ。
「もしかしたらコレは本当かも?」
私もそう思っていました。
しかしいろいろ勉強してから思うのは、釣り物件は100%おとりです。
私がそうであったように、賃料を安く済ませたい気持ちはわかりますが、あえて冷静になりましょう。
落ち着いて探していけば、きっとまともな賃貸物件が見つかると思います。
以上、賃貸の「釣り物件」に関する解説と体験談のご紹介になります。
「おとり物件」に関する記事を寄稿しました
このたび、「おとり物件」に関する記事を書いてほしいとのご依頼をいただきましたので、下記のサイト様にて「おとり物件」に関する寄稿をさせていただきました。
「おとり物件」に関してもっと知りたい方はぜひともご一読くださいませ。
「おとり物件」なんかに引っかかりたくないんだけど…
大丈夫!慣れてくると「おとり物件」だと見極められるようになってくるよ