シュノーケリングの危険性を解説。死亡事故の危険度はダイビングより高い

シュノーケリングの危険性

こんにちは けいこぶ(@kei_cob) です。

近年、シュノーケリングの危険性が徐々に認知されるようになってきました。

意外かもしれませんが、シュノーケリングってスキューバダイビングよりも危険度が高いってご存知でしたか?

シュノーケリング、スキューバダイビングの事故件数推移

こちらは警察庁の資料から抜粋したシュノーケリングとスキューバダイビングの事故件数(死者・行方不明者)の推移です。

どの年度におきましても、シュノーケリングの事故件数はスキューバダイビングの倍近いことがわかります。

シュノーケリングはダイビングよりもはるかに危険なマリンスポーツなのです。

それなのに…

シュノーケリングの危険性は認知されないままスキューバダイビングよりもお手軽なイメージをもたれてしまいます。

結果、毎年どこかでシュノーケリングの事故が起きています。

今後、そんなシュノーケリングの悲劇を繰り返さないためにも、シュノーケリングがなぜ危険なのかを解説します。

この記事のPOINT
なぜシュノーケリングはスキューバダイビングよりも危険なのかを解説します。

お手軽なイメージがすべての元凶

 

シュノーケリングが危険な最も大きな理由。

それはお手軽なイメージにあります。

シュノーケリングのお手軽さって何なんだ?

と言いますと「装備」と「動作」の2つに分けられます。

簡単な装備イメージ、何となくできそうな動作イメージがシュノーケリングの事故を誘発します。

それらを順番に解説していきたいと思います。

装備やテクニックが軽視されがち

 

シュノーケル マスク シュノーケリング セット スノーケルセット 曇り止め 強化ガラス 水中メガネ ダイビングマスク 呼吸用パイプ 潜水メガネ スイミングゴーグル 呼吸管 シリコーン製 収納バッグ付 スキューバ マウスピース2点セット 人間工学デザイン 潜水眼鏡 フィット感 耐衝撃 耐圧力 飛散防止 男女兼用 初心者でも適用 水漏れを防止 排水管 旅行 海 離島

シュノーケリングの基本装備は「マスク」「シュノーケル」「フィン(足ひれ)」の3点です。

これらの装備は水泳や遊泳とさほど変わらないため装備が軽視されてしまう危険性があります。

リーフツアラー(REEF TOURER) シュノーケリング フィン ストラップフィン ブラック Mサイズ RF0106

言い換えれば、ちょっとくらい適当でも大丈夫なんじゃないかと思ってしまうのです。

これがスキューバダイビングだと状況はまったく違います。

そもそもダイビング機器の使い方がわからないため、専門のインストラクターやプロに教わって初めてのダイビングにのぞむでしょう。

対してスキューバダイビングはだいたいの装備イメージがつきますので、初心者が無知なままノリで始めてしまいがちです。

結果、装備の未着用や不備により事故へと至るケースが後を絶ちません。

シュノーケリングの初心者はライフジャケットを着用した方が良いですが、ライフジャケットの存在すら知らない人もいるのではと思います。

基本テクニックを軽視してパニック

スキューバダイビングと同じく、シュノーケリングにおいてもいくつかのテクニックが存在します。

「耳抜き」「マスククリア」「シュノーケルクリア」などの基本テクニックです。

耳抜きとは?
水圧により圧迫された耳の鼓膜を元に戻す動作です。
マスククリアとは?
マスクに水が入ったときに水を除去する技術です。
シュノーケルクリアとは?
シュノーケルに水が入ったときに水を除去する技術です。

これらの基本テクニックを知らないまま適当にシュノーケリングを始めてしまい、結果的にパニックに陥るケースも多いでしょう。

「耳抜き」くらいはスキーや水泳でも行いますので何となくでできますが、「マスククリア」や「シュノーケルクリア」って海の中でやろうとすると意外にできないものです。

スキューバダイビングでは徹底的に教えられた思い出

私はダイビングライセンス(Cカード)を持っています。

初めてのスキューバダイビングでは「耳抜き」や「マスククリア」をはじめ、様々なテクニックを教えられました。

基本的な機器の使い方から水中で合図を送る「水中手話」と呼ばれるものまで幅広い講習を受けました。

講習を受ける前は…

そんな基本的な講習はいいからさっさと潜らせてくれと思ったものです。

ですが実際にやってみると…これが意外にできないんですね。

スキューバダイビングでもシュノーケリングでも過信ほど恐いものはありません。

1人でも行動できそうなイメージが危ない

 

装備やテクニックに次いでシュノーケリングが危ない理由、それは1人でもできそうなイメージがあることです。

スキューバダイビングは絶対に1人でやってはいけません。

スキューバダイビングと同じく「バディシステム」が基本です。

バディシステムとは?
最低2人以上で行動することでお互いの予期せぬトラブルに対処する安全管理法です。

これ…

スキューバダイビングですと不安になると思うんです。

1人で暗い海に潜っていくと「潮に流されたらどうしよう」「酸素ボンベなどの機器に異常が出たらどうしよう」と不安が出てくるからです。

対して、シュノーケリングだとお手軽なイメージが先行してしまい不安が和らいでしまいます。

それが事故につながります。

ベテランやプロ不在な場合も多い

スキューバダイビングを行う場合、未経験の初心者がいきなり海に潜ろうとは思いません。

装備の使い方もそうですが、何より直感的に危険と感じるからです。

シュノーケリングだとこの意識がかなり薄まります。

どうしても水泳や遊泳の延長線上にあるイメージが拭い去れないからです。

結果、ベテランやプロが不在のまま適当にシュノーケリングを初めてしまい事故につながります。

私はスキューバダイビングの講習を受けるまでシュノーケリングの恐さがよくわかっていませんでした。それまでのイメージは「お手軽」「遊泳の延長線」しか持っていませんでした。

その他のNG行動・注意点はスキューバダイビングと同じ

これまでに挙げた以外のNG行動・注意点は基本的にはスキューバダイビングと同じです。

  • 飲酒状態では行わない
  • 体調が悪いときは行わない
  • 水中の危険生物には近づかない、触らない
  • 海が荒れているときは避ける
  • 離岸流には注意する

などでしょうか。

離岸流とは?
海岸へ打ち上げられた波が沖にもどろうとするときに発生する強い流れのことす。リップカレントとも呼ばれています。類似するものでサンゴ礁域で発生しやすいリーフカレントというタイプもあります。いずれも強い力で沖に流れてしまいますので注意が必要です。

正しい知識でシュノーケリングにのぞみましょう

 

正しい知識でシュノーケリングを楽しむ

危険なイメージがつきまとうシュノーケリングですが、正しい知識を持って取り組めば決して危険なマリンスポーツではありません。

これはどのマリンスポーツでも共通です。

どうしても個人で学べる知識には限界があると思った場合は…

迷わず団体で行われているシュノーケリングツアーやマリンショップで体験できる室内シュノーケリングから始めましょう。

生兵法は大怪我の基とも言われますしね。

生兵法(なまびょうほう)は大怪我(おおけが)の基(もと)
中途半端に知識や経験があることによって結果的に大けがを負ってしまうことのたとえ。