こんにちは けいこぶ です。
ユニバーサルシティウォークのTAKOYAKI PARK(旧たこ焼きミュージアム)に行って以来、たこ焼き熱が上がってきました。
そんなとき、ふと思ったのです。
そういや、大阪人と思っているたこ焼きと他の地域の人の思っているたこ焼きって違うのかな?
大阪人にとってのたこ焼きって結構深いんですよ。普段はあたりまえすぎて意識していないですが、語りだすと結構長くなるのです。
せっかくの機会ですのでたこ焼きについてちょっと語りたいと思います。
■目次■
大阪人にとってたこ焼きとは?
大阪人にとってたこ焼きとは何なのか?
おそらく10人に質問すると8人くらいは…
おやつであり主食であると答えるでしょう。
そう、たこ焼きはおやつであり主食なのです。
キャンディーやチョコレートはおやつです。かつ丼やカレーは主食です。たこ焼きはまさにその中間、どちらにもなり得る存在なのです。
牛丼チェーンなどがなかった時代
吉野家やすき屋などの牛丼チェーンがなかった時代は、大阪のちょっと小腹が空いたときの選択肢はほぼ粉モンで占領されていました。
具体的にはたこ焼き、イカ焼き、お好み焼き、焼きそばです。この中でも特に買いやすかったのがたこ焼きとイカ焼きです。
牛丼チェーンが台頭してくるまでは、大阪の街は今よりもはるかに多くのたこ焼き屋であふれていました。それなので、ちょっと小腹が空いたらたこ焼きを食おうとなったのです。
ちなみにイカ焼きはイカの姿焼きではありません。他の地域に行ったときに「イカ焼きってイカの姿焼きじゃねーの?」と聞かれて以来、イカ焼きはイカの姿焼きにもなり得るのかと知りました。
大阪人にとってのイカ焼きとは100%粉モノのイカ焼きです!
大阪のイカ焼き
大阪のイカ焼きは小麦粉を主体とするいわゆる「粉もの料理」である。小麦粉の生地にイカの切り身を入れて焼き、甘辛いソースをハケ等で塗る。鉄板で押しつけて焼くため、小麦粉に含まれるグルテンの作用によってコシの強い、もちもちした食感がある。
当初はせんべい職人の賄いとして、せんべいを焼く際に使用する鉄板を用いて焼いて食されていた物が次第に店頭で販売されるようになり(いか焼本舗サイトより)、時期は不明だが、住吉大社境内の屋台で販売されていたとも言われている。これが大阪において広く知られるようになったのは、1957年に梅田の阪神百貨店にイカ焼き店が出店したことがきっかけとされている。これを機に人気が出て扱う店が増え、縁日などの臨時店舗や移動車で販売されることもある。阪神百貨店梅田本店地下1階の阪神食品館スナックパーク内のものは行列ができるほどの有名店で、1日に1万枚以上の売り上げがある。さらに阪急・阪神経営統合により博多阪急など阪急系列の店でも販売されるようになった。いか焼きのチェーン店なども近畿中心に増える傾向にあり、移動販売車によるフランチャイズ本部もできているうえ、その味も多様化している。
(出典:Wikipedia「イカ焼き」)
今のたこ焼きはたこ焼きじゃない
昔ながらの大阪人にとって今のたこ焼きはたこ焼きではありません。
たこ焼きなのにたこ焼きではないとはどういうことや?
となるかもしれませんが、たこ焼きとは本来お手軽に買うことができるおやつ的存在なのです。
それが最近のたこ焼きはどうですか?
8個300円?……ブルジュアな食べものか(^ω^;)
と思ってしまいます。
8個100円のたこ焼きこそはが本物のたこ焼き
大阪人にとっての昔ながらのたこ焼きとは8個100円くらいの適当なたこ焼きです。
最低限の小麦粉とネギ、タコだけが入ったシンプルで安いたこ焼き、それこそが本物のたこ焼きです。
8個100円なんて安すぎる?いやいや、学生街だともっと安かったですよ。小玉のたこ焼きなら12個100円という今では考えられない価格設定のお店もありました。10個100円で安いな~、6個100円でちょっと高くね^^;って感覚でした。
そこから考えると今の8個300円のたこ焼きなんて100円に換算したら多くみても3個100円でしょ?ありえません!300円なんておやつと呼ぶには高すぎます!300円もするのならそれは立派な主食になってしまうでしょう。
100円たこ焼きを買えるお店は今でも存在している
100円たこ焼きなんて物価の違う過去の産物でしょ?
そう思ったあなた、それは違います。
100円たこ焼きは大阪の下町ではまだ生き残っています。あと、スーパーなどにも併設されている場合があります。
スーパーに併設されているたこ焼き屋ですと、こんな感じで券売機でたこ焼きが買えます。
見てください、100円です!ただしこのお店は6個100円なんですよね。昔だと高いな~と思ったら6個100円も、今では安すぎるやんけ^^;となるのが時代の流れですね。
ちなみにこのお店、大人気でなかなかたこ焼きを買うことができません。
券売機でたこ焼きを買おうとすると…
今、14パック待ちやから30分くらいかかるで~^^;
とたこ焼き屋のオバチャンに言われます。
たこ焼きを予約してまで買うのって大阪だけでしょうか?このお店だとたこ焼き(1家族5パックまで)を買い物前に予約しておいて、買い物後に受け取るのが主流となっています。
昔はたこ焼きなんて並んでまで買うもんちゃうやろ(・Д・;)と思っていたのですが、最近は不景気なのか安いたこ焼き屋には人が殺到しています。
ちなみに、私の知っている範囲ですと8個100円のお店は絶滅しました。あるいはすべて値上げして8個300円になりました。
まあ、たこ焼き屋も事前事業じゃないですしね。
300円で売れるんやったら300円でええやんけ^^となったら二度と値段が下がることはないでしょう。
100円たこ焼き屋は存在こそしていますがかなりの激レアとなっています。
100円たこ焼きってどんな味?
100円たこ焼きってどんなモノなのか気になると思いますので、ちょっと写真で説明します。
100円たこ焼きとはだいたいこんな見た目をしています。
基本的にフニャフニャです。カリカリの100円たこ焼きなんて見たことありません。
たいていは白いパックに入っており、得体のしれないソースと青のり(アオサ?)がかかっています。
味はほとんど小麦粉とソースの味だけがします。それでもおいしいかどうかで言えば確実においしいのです。
たまに失敗作(小麦粉が固まっているなど)に出会うこともありますが、ほとんどはおいしくいただけます。
そもそもたこ焼きは自分でつくるもの
多くの昔ながらの大阪人にとって、たこ焼きとは店で買うだけでなく自分の家で作るものという感覚があります。
テレビなどで「大阪人は自宅にたこ焼き器がある!」などと紹介されることがありますが…
えっ?普通あるんとちゃうんか( ^ω^;)
と思ってしまいます。
実際、自宅をゴソゴソと探してみると…
ありました!たこ焼き器!
昔はガスボンベで焼くタイプが多かったのですが、最近はこういったホットプレートタイプが多いですね。
コイツを使ってたこ焼きを作ると100円たこ焼きと同レベルくらいのたこ焼きができます。
それなので、買うよりも家で作った方が安いやんけ^^となるのです。
たこ焼きレストランも存在した
そういえば、たこ焼きを自分で作るレストランなんてのもありました。
今では…お好み焼きだと全国展開している「鶴橋風月」などがいまだに自分で焼くことができるんでしたっけ?(大阪だけじゃないよね?他の地域でも風月ってお好み焼きを自分で作れるよね?)アレのたこ焼き版のお店があったのです。
たこ焼きを自作できるレストランはアレはアレでよかったですよ。
すべて廃業してしまいましたけどね^^;
まとめ
昔のたこ焼きと最近のたこ焼きは別物ですが、徐々に世代交代してきてこの感覚もなくなりつつあります。
8個300円どころか8個400~450円のたこ焼き屋も出てくる始末で、もはやたこ焼きは身近な食べ物ではなくなってきたのかなと思うことがあります。
それでも、ある年代以上の大阪人に「昔は100円のたこ焼き屋があったんですか?」と聞くと嬉々と語りだしてくれるに違いありません。
大阪人にとってのたこ焼きとはワンコイン(100円)で買えるお手軽な食べ物なのです。