こどおじとパラサイト・シングル、ニートとの違い[定義一覧まとめ]

子供部屋おじさん「こどおじ」

こんにちは けいこぶ(@kei_cob) です。

2018年に誕生したパワーワード「こどおじ」。

以前に「子供部屋おじさんとは?」の記事でご紹介しましたが、子供部屋おじさんの定義とは下記の通りです。

子供部屋おじさんの定義
社会人になっても実家の子供部屋に住んでいる成人男性の蔑称。働いているか働いていないかは問題ではなく、実家に暮らしているかどうかが重要。

元々は、実家暮らしをしている成人男性をさす言葉が「こどおじ」でした。

しかし最近、「こどおじ=無職・ニート」と混同されることが多くなってきたように思えます

それだけ、「こどおじ」という言葉は認知されていなかったということでしょう。

 

ネット上には「こどおじ」と混同されやすい言葉がたくさんあります。そして、それぞれに異なった定義があります。

ですので今回は、そんな「こどおじ」と混同されやすい言葉の定義をまとめてみました

いまいちど、関連する言葉を整理してみましょう。

こどおじと他の言葉との定義一覧

 

「こどおじ」と「似ているような言葉」の定義をまとめますと以下の通りです。

子供部屋おじさん社会人になっても実家の子供部屋に住んでいる成人男性の蔑称。働いているかどうかは関係ない。
うさぎ小屋おじさん貧乏により狭い賃貸に住んでいる人の蔑称。一説では「30歳を過ぎても1LDKの賃貸に住んでいる人」をさす。
パラサイト・シングル学校を卒業した後も、生活の基礎的な基盤を親に依存している未婚者。
ニート就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない15~34歳の非労働人口のうち、通学・家事を行っていない人。
家事手伝い主に家庭での家事(洗濯・炊事・掃除)などを主たる業務として生活をしている人。女性をさす場合が多い。
ひきこもり仕事や学校に行かず、コミュニケーションのほとんどを家族としか行わず、且つその状態を6ヶ月間継続している人の総称。
ネオニート就労していないものの生活する上で十分な収入をネットや投資により得ている人。相続による収入も含まれる。

こうしてみると、いろいろな言葉が生まれて、各々の定義は微妙に異なることがわかります。

「ニート」と「ひきこもり」は違う

「ニート」や「ひきこもり」は同じような意味だと思われていますが、微妙に定義は異なります。

最も大きな違いは年齢制限でしょう。

ニートには年齢制限があり、34歳を超えてしまうと「無職」になります

対して「ひきこもり」に年齢制限はありません。高齢の「ひきこもり」は「高齢者ひきこもり」になるだけです。

また、「ひきこもり」と定義されるには6ヶ月以上ひきこもっていなければいけません。対してニートは明日にでもなることができます

「子供部屋おじさん」と「パラサイト・シングル」は違う

「子供部屋おじさん」と「パラサイト・シングル」も混同されやすい言葉です。

どちらも経済的な理由により実家に暮らしている点では同じですが、強制的に実家に暮らしているか否かで決定的な違いがあります

「子供部屋おじさん」の中には、「一人暮らしをするのがもったいない」といった理由で実家に暮らしている人がいます。ですので、それらの人は一人暮らしをしようとすればできるのです。

対して、「パラサイト・シングル」は貧困により強制的に実家に暮らしている人たちを意味します。たいていは「ワーキング・プア」となっている場合も多いでしょう。

もちろん、貧乏な「子供部屋おじさん」もいるにはいるでしょうが、中には独身貴族を謳歌している人もいます。

経済的な余裕度といった点で「子供部屋おじさん」と「パラサイト・シングル」は違います

「ニート」と「ネオニート」は違う

知らない人からすれば「ニート」「ネオニート」は同じような人種に思われるかもしれませんが、まったくの別物です。

「ネオニート」は勝ち組です

そこらにいるサラリーマンよりも安定した生活基盤を築いています。

昭和初期には高等遊民と呼ばれる人たちがおりましたが、まさに現在の高等遊民がネオニートなのです

高等遊民とは?
明治から昭和の初期に使われていた言葉。大学などの教育期間で就学したのち、経済的に裕福なため働く必要がなく、日々を趣味に没頭して過ごしていた人たちの総称。

「ニート」と「家事手伝い」は違う

「ニート」と「家事手伝い」は同じだと言われることもありますが、定義上は異なります。しかしながら、家事手伝い=ニートだと主張する人は一定数存在します。

そのように議論が荒れる理由の1つは、「家事手伝い」は主に女性のみに認められている現状があるからでしょう

現在、男性の「家事手伝い」は社会的にはほとんど認められていません

就職面接において、女性が「家事手伝いをやっていました」といえば納得されることはあっても、男性が「家事手伝いをやっていました」といっても嘲笑されるのがオチでしょう。

そのような男女差別的な現状により、「家事手伝い」という言葉は議論が荒れる原因にもなります。以前の「主婦」「主夫」問題と似ているところがあります。

「うさぎ小屋おじさん」は独立している

他の言葉が類似語と混同されやすい現状に対して、「うさぎ小屋おじさん」だけは独立しています。

理由としましては、日本の一般的な収入でサラリーマンをしている男性は、ほとんどが「うさぎ小屋おじさん」になってしまうからでしょう。

ですので、混同する言葉があるとすれば「貧乏な男性サラリーマン」になりますが、あたりまえすぎる言葉ですので混同されることはありません。



まとめ

 

今回ご紹介した言葉は、ほとんどがネット上で生まれた言葉、ネットスラングです

日本人は気質的に匿名になると気性が荒くなる傾向があります。さらに、長引く不景気(政府発表では好景気)や貧富の2極化により、人々の不満はますます膨れ上がっていき、ネット上で憎悪を爆発させている人も多いです。

そのため、匿名の掲示板では本性をむき出しにしてコメントが書き込まれ、ご紹介したようなネットスラングが生まれやすい環境になります。

これからも世論を反応して様々なネットスラングが生まれることでしょう。そんなときは今回ご紹介した言葉の定義を思い出し、似ている言葉と混同しないようにしましょう。

 

けいこぶ

海外の掲示板をのぞきますとマナーレベルの高さに驚愕することがあります(アメリカのReddit、ヤフコメなど)。それに比べると日本の掲示板(5ch、2ch、ヤフコメなど)はまだまだ無法地帯だと感じます。

海外の人に日本の掲示板を聞かれたときは、とりあえず「5ch」をオススメしているのですが…

たいていは「嫌な思い」をして見なくなる人がほとんどでした。