テレビは上級国民を擁護すべきではない。国民感情を悪化させるだけ

上級国民

こんにちは けいこぶ(@kei_cob) です。

ここ最近、上級国民に関する議論がますますヒートアップしてきています

事の発端は言うまでもなく、池袋の自動車暴走事故です。

“上級国民”批判が止まらない。周知の通り今月19日、東京・池袋で87歳の男性が運転する乗用車が暴走。31歳の母親と3歳の娘がはねられ死亡、8人が重軽傷者を負ったが、男性はその場で逮捕されなかった。ネット上では男性が通産省(現・経産省)の元高級官僚であったことが注目され、「上級国民」なるスラングが爆発的に拡散。「上級国民だから逮捕されなかったのだ」といった憶測が広がるとともに、男性に対する口を極めた批判がSNSで相次いだ。

(出典:エキサイトニュース「池袋事故で“上級国民”批判が広がる理由とは…安倍政権や検察・警察の身内優遇に鬱積される国民の怒り」より

池袋の事件は本当に悲惨な事件でした。

事件後に行われた遺族の会見は、悲痛感が伝わり見ている方もかなり辛くなりました。

前日までは妻と娘と幸せな生活を送っていたのに、それらを一瞬にして失ってしまう

想像するだけで吐き気がします。

21日に神戸市営バスがJR三ノ宮駅前の横断歩道に突っ込んで2人が死亡し6人が重軽傷を負った事故では、運転手の大野二巳雄容疑者(64)が自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで現行犯逮捕された。

一方、警視庁は飯塚元院長を逮捕していない。これについてネットでは、飯塚元院長の華やかな経歴から「上級国民」との表現が使われ、「上級国民なら罪に問われないのか」という批判が相次いだ。

(出典:zakzak「池袋事故、87歳元官僚は“上級国民”だから逮捕されない?」より)

さらに上級国民議論に拍車をかけたのが、同じ月に発生した神戸三ノ宮でのバス衝突事故です。

こちらの事件ではバスの運転手が現行犯逮捕され、池袋の事件では現行犯逮捕されていない。

まさにタイミングといいましょうか、国民の怒りに火を注ぐ形になりました。


炎上する条件がそろってしまった

 

「上級国民問題」はなぜそこまで炎上してしまったのか。

それは…

あまりにも炎上する条件が整いすぎたからです

すべての条件が奇跡的にも重なりました。

その条件とは…

高齢者・エリート・悲惨な遺族・警察への不信感

の4つです。

これらのうち、どれか1つでも欠けていたらここまで炎上することはなかったでしょう

高齢者に対する不満

現代の社会は世代間格差が激しく、若者を中心とした老人バッシングは徐々に熱をおびてきています。

年金問題しかり老人優遇政策しかり。

何かと若い世代は高齢者に対して不満と怒りを内在させています

それらが今回、一気に爆発したといえるでしょう。

POINT
加害者が高齢者でなかったのなら、ここまで炎上することはなかったでしょう。

エリートに対する不満

事故を起こしたのがエリート層というのも炎上に一役買っています。

その背景にあるのは、上流階級の人間に対する嫉妬や不満です

日本の景気は(政府の発表とは裏腹に)回復する見込みがなく、富裕層と貧困層との格差は広がる一方です。

エリートに対する市民の嫉妬や不満はどんどんと膨れ上がってきてます

その最中での今回の事件です。

飛びつかないわけがありません。

もちろん、エリート以外の人間が同じ事故を起こしても、悲惨な事故には違いありません。

ですが、炎上の熱に違いが出ていただろうと思うのです。

POINT
加害者がワーキングプアの人間だったのなら、ここまで炎上することはなかったでしょう。

悲惨な遺族への同情

事故により妻と娘を失った夫の会見は、まさに世間の同情を一気に買う形となりました。

文字で聞くのと会見で見るのとでは全くの別物です。

仮に遺族が会見を行わなければ、世間がここまで反応することはなかったでしょう

会見を開くことにより、文字として漠然と知っていた人々に同情と加害者への怒りを生み出すことになりました

POINT
遺族が会見を行わなければ、そこまで関心を向けなかった人も多いでしょう。

警察への不信感

自白を強要することによる冤罪、警察官の起こす事件。

何かと警察官への不信感は高くなってきています

そんななか、神戸三ノ宮で発生した似たような事件ではバスの運転手が現行犯逮捕されました。

国民の全員が全員、刑法やシステムを熟知しているわけではありません。

警察への不信感も相まって、何らかの忖度があったと思われても仕方はありません

POINT
警察が信頼されている世の中だったのなら、そこまで警察に対する忖度も疑われなかったでしょう。

テレビは加害者を擁護すべきではない

 

今回の事件によって火がついた国民感情はしばらくは消えることはありません

ですので、私はテレビをはじめとしたメディアは変に加害者を擁護する発言をするべきではないと思っています

あの事件以来、何かとテレビをつけますと…

逮捕されなかったのには正当性があり間違っていない

といった論調の発言ばかりを目にします。

たしかにそうです。

制度のシステム上、何ら間違ったことはしていません。

ただ、テレビで発言する人は気にしなければいけないことがあります。

逮捕されなかった院長が上級国民であるのと同様にテレビに出ている人たちも上級国民なのです

その自覚をもったうえで、メディアで発言しなくてはいけません。

でなければ…

まるで上級国民が上級国民を擁護している」と思われても仕方がありません。

それがさらに国民感情に火を注ぎ、事態をさらに悪化させてしまう気がするのです。

まとめ

 

今は炎上しているとはいえ国民感情とは気まぐれなもの。

しばらく時間が経てば風化していくでしょう

似たような悲惨な事件は過去にも何回も発生していますが、しばらく経てば忘れられていきます。

もしくは、新たな事件によって上書きされて消えていきます。

上級国民に関しても、事の発端は2015年の東京エンブレム問題です。

当時は上級国民というワードが今と同じくらい取り上げられました。

ですが、この事件が発生するまで上級国民というワードはネットの掲示板でしか聞いたことがありません

熱しやすく冷めやすい。

それが国民感情なんですよね。

ゆえに、本当の上級国民からバカにされ、利用されやすいんだと思います