僕が動画編集ソフト「Wondershare Filmora」を使い始めてから、早いもので3年半が経ちました。
当時のフィモーラは今ほど有名なソフトではなかったので、
といった具合に、使い勝手や性能に対してあまり期待せずに使い始めたのですが、
これがどうしてなかなか…
実際に動画編集で使ってみてみると、めちゃくちゃ使いやすいじゃないですか!
ここまで使いやすいのはうれしい誤算でした!
フィモーラのなにが使いやすいかといえば、
とにかく操作性が圧倒的に良いのです。
かゆいところに手が届くといいましょうか、何かとストレスなく動画を編集できます。
しかしながら、単に使いやすいと言うだけでは、
具体的にどんなところが使いやすいの?
何か使いやすくするための小技やテクニックってあるの?
と気になる人もいると思います。
ですので今回はそのあたりについて解説していきたいと思います。
どれも些細な小技・テクニックではありますが、些細なことであるがゆえに解説しているサイトも少ないと思います。
フィモーラをより使いこなしたい人、ちょっとした小技を知ることで動画編集の負担をさらに減らしたい人はぜひとも参考にしていただければと思います。
なんかすごい小技とかあるの?
すごくはないけど、知ってると作業がちょっと楽になるかも
■目次■
フィモーラ10の編集テクニックまとめ
今回はフィモーラのすぐに使える小技を7つご紹介します。
どれも動画編集に慣れている人からすればあたりまえのことかもしれませんが、初心者のうちはそれがなかなかできないものです。
もしも知らない項目がありましたら、この機会に使いこなしてみてください。
内容はフィモーラ初級者向けの簡単なものになります
小技1:動画から音声を分離する
動画編集をしていると映像と音声を分離したくなることがあります。
というよりも、僕の場合はYouTube動画編集では音声は必ず分離させてから作業をします。
理由としては単純で、映像と音声は別々に扱ったほうが色々とやりやすいからです。
フィモーラでは↑のように、音声データの強弱が波形でわかる仕様となっています。
これ、実は動画編集を行うときにとっても便利なのです。
なぜなら、テロップなどを入れるときに音声データの波形を見ながらフレーズの切れ目を目定め、挿入タイミングを読み取れるからです。
これができるかできないかで動画編集ソフトの使い心地は大きく変わってきます。
僕は色々な動画編集ソフトを試用してくれと頼まれることがありますが、基本的に音声データの波形がでないソフトは低評価とします。
それほど、動画編集における音声データの波形は大切なのです。
そんな音声データについてですが、フィモーラなら動画データからショートカットキーを使ってパッと音声を切り分けることができます。
Ctrl+Alt+D
音声データを分離させたい動画データを選択した状態で[Crtl+Alt+D]を押します。
すると、映像データと音声データとが関単に分離されます。
もちろん、ショートカットキーを使わずマウスの右クリックを押してからメニューを表示させ、「オーディオを分離する」を選択しても同じことができます。
ただ、やはりこういった作業はショートカットキーに慣れておいたほうが絶対にいいです。
とはいえ、全部のショートカットキーを覚えておくのは大変ですし、逆に頭を疲労させてしまう原因になりかねません。
なので、とりあえず「オーディオを分離する(Ctrl+Alt+D)」、これだけをまず覚えておくのをオススメします。
YouTubeの長尺動画を編集するときは、音声の分離はかなりの頻度で使います
小技2:音声・BGMをフェードアウトさせる
YouTube動画を制作していると、途中でBGMを切り替えたいことがあります。
そんなとき、パッとBGMを切り替えてしまうとBGM間がぶつ切りになってしまい格好が悪いです。
そんなとき、フィモーラではBGMを簡単にフェードアウトさせることができます。
まずはフェードアウトさせたい音声データの終点の右上にマウスカーソルをあて、↑のような白いマークがでたら、それを音声データ手前側にドラッグします。
すると↑のように音声データの後ろのほうから薄暗い部分が広がっていきます。
これは音声データが徐々に小さくなっていくのを表しています。
それゆえ、ドラッグする距離を長くするとフェードアウトする時間も長くなり、逆に短くすると短いフェードアウトになります。
このあたり、フィモーラではマウス1つで簡単に調整することが可能です。
動画編集ソフトによっては、このあたりのフェードアウトを設定するのに1つ1つフェードアウト時間を設定しないといけないソフトもありますが、正直なところ面倒くさすぎます。
対してフィモーラではパッと設定できますのでストレスはありません。
フェードインも同じ手順でOK
ちなみに、フェードイン(BGMなどを徐々に大きくする)を設定する場合は、フェードアウトとは逆に音声データの始点左上をドラッグして広げていきます。
このあたりは感覚的に使える仕様となっており助かります。
フェードイン・フェードアウト、いずれもYouTube動画では使うことの多い編集になりますので、フィモーラを使う場合はドラッグでパッと設定しましょう。
フィモーラに慣れすぎると、この仕様以外でフェードアウトを設定するソフトがめんどくさすぎて嫌になります(笑)
小技3:動画を簡単に分割する
動画編集で必ず行う作業といえば、やはり動画の分割ではないでしょうか。
YouTube動画を編集していると、かなりの頻度で動画を分割する必要が出てきます。
そんなとき、フィモーラではとても簡単にデータの分割を行うことができます。
さらにいえば、フィモーラではちょっとした操作のコツがありますので解説したいと思います。
これを知っておくと自由自在に動画をカットできます
データを1つだけ分割するとき
データを1つだけカットするときは、↑のように1つのデータだけを選択しておきます。
ちなみに、選択されたデータは枠が太線になります。
そしてここで、[Crtl+B]を押します。
Ctrl+B
すると選択したデータが2つに分割されます。
動画の分割はマウスを右クリックしてから「分割」を選択することで行うこともできますが、動画の分割は使う頻度が多いため、慣れてくると間違いなくショートカットキーのほうが便利です。
動画の分割「Ctrl+B」も絶対に覚えておきたいショートカットキーの1つです
データを2つまとめて分割するとき
データを2つまとめて分割したいときは、それぞれのデータを選択しておきます。
このとき、「Ctrl」を押しながら各データを選択すると複数のデータを選択することができます。
選択されたデータは、映像データなら枠が白の太線になり、音声データなら枠が緑の太線になります。
そしてここで、「Ctrl+B」を押して動画を分割します。
するとデータがまとめて分割されます。
テロップや音声を何枚も重ねた動画を細かく編集する場合は、1つ1つ処理するよりもまとめて処理したほうが早いです。
このあたりは本格的に動画編集をしたい人ならば基本操作として習得しておきたいです
データをすべてまとめて分割するとき
そしてここからが操作に差が出やすい項目、すべてのデータを分割する場合です。
このとき、データを分割する方法はいくつかあります。
1つ目の方法は、データをすべてマウスでクリックして選択する方法です。
このとき、データは「Ctrl」を押しながらすべてを選択するか、あるいは「Shift」を押しながら2つのデータを選択するとすべてのデータが選択されます。
2つ目の方法は、マウスで範囲選択をして、選択範囲のデータを選択状態にする方法です。
これはマウス操作で感覚的に行うことができるため、少しだけ操作が楽です。
3つ目の方法は、何も選択しない状態にしておくことです。
これはフィモーラ初心者のうちは気づかないことですが、いずれのデータも選択しない状態で分割を行うと、すべてのデータが分割されます。
個人的には、この「何も選択しない状態ですべてを分割する方法」が一番楽だと感じます。
こういった細かい操作は初心者のうちはなかなか気づけないものです
とまあいずれの方法を行ったとしても、結果的には↑のようにデータが分割されます。
このようなデータを分割するといった基本操作でさえ、慣れてくると時短できるものです。
こういった細かい時間短縮が長時間の動画編集では大切になってきます
小技4:編集したい箇所へジャンプする
この項目で紹介する内容は、もしかしたらどこかで変更される可能性があります。
ですが、
現時点でのフィモーラでは適用される内容になりますので、ぜひとも知っておきたい内容です。
それは、フィモーラの編集画面でデータを選択するときに、選択箇所へジャンプする方法です。
ジャンプする方法はとっても簡単です。
例えば↑のような画面において黄線の位置に編集位置を移動したい場合、その黄線位置が始点となっているデータの範囲でマウスをダブルクリックします。
↑の画面ではAデータの始点が黄色線と重なっているため、Aデータの範囲でダブルクリックします。
すると、そのダブルクリックしたデータの始点に編集位置が移動します。
このちょこっとした移動手段ですが、長時間の動画編集ではものすごく助かります。
これがあるかないかで動画編集の時間がケタ違いに変わってきます。
動画編集に慣れてくると「後でジャンプしたいがために故意に動画を分割しておく」なんてこともあります。
このジャンプできる仕様は慣れると絶対に抜け出せません。
以前、このジャンプ機能がない動画編集ソフトをさわったことがあるのですが、あまりにも編集位置の移動が面倒すぎてストレスがたまったものです。
手前にジャンプはできない仕様?(裏技あり)
そして、ここからはフィモーラの不思議な仕様になるのですが、編集位置を選択範囲の始点にジャンプする方法は、
現在位置から先にはジャンプできるのですが、現在位置から手前にはジャンプすることができません。
つまりどういうことかといえば、↑のように編集位置が移動したいデータ始点よりも先にある場合はジャンプできないのです。
それゆえ、移動する場合は↑のように編集位置を移動したいデータ始点よりも前にもってこないといけません。
ただし、
裏技的な使いかたがありますので、それをみなさんにお伝えします!
それは、
↑このように各クリップの先頭に編集位置を持ってきている状態であれば…
手前にジャンプすることが可能なのです!
この法則性を知っていると編集がとても楽になりますので、知らない人はぜひともご活用ください。
いずれにせよ、ジャンプ機能は使いこなすと神機能です
小技5:動画のスケールを変更する
フィモーラの編集画面では、動画の時間的なスケールを簡単に変更することができます。
例えば↑のような場合、黄線の位置でマウスをクリックし、左右にドラッグすると時間的なスケールを簡単に変更することができます。
ちょっと時間を拡大してみました。
先ほどの画像と比較して、明るい緑線のスケールが変わっているのがわかりますか?
このスケールの変化は、特定の位置にテロップを入れたり編集効果を加えるさいに重要になってきます。
僕はテロップを入れたり編集効果を加えたりするときに、音声データの波形を目安に挿入起点を把握しています。
それゆえ、スケールが小さすぎると波形データが細かすぎて挿入箇所がわかりづらく、逆にスケールが大きすぎると移動距離が長すぎて面倒になってきます。
このあたり、ケースバイケースに合わせてパッとスケールを変える必要があり、フィモーラではそれを短時間に行うことができます。
このあたり、フィモーラを使えば使うほど離れられなくなっていきます。
このあたりの仕様が使いにくいソフトは…本当に編集時間が倍ぐらい変わってくるよ
小技6:トランジションの長さを一括で変更する
この項目で紹介するのはテクニックというよりは単なる仕様解説になります。
ですが、意外に知らない人も多いので解説したいと思います。
それは、トランジションの持続時間(長さ)を一括で変更する方法です。
例えば、↑のように同じ長さのトランジションをひたすら入れていく動画を作成する場合、トランジションの長さを一括で変更できると作業がとても楽になります。
この場合、どこでもいいのでトランジションをダブルクリックします。
するとトランジションの詳細画面において「すべてに適用」といった項目が出てきますので、これを押すことでトランジションの長さを一括変更することができます。
………
なぜ今回、「トランジションの長さを一括変更する方法」を解説したのかと言いますと、
実は以前の僕は…
トランジションの長さをすべて手動で調整していたんです。
トランジションの長さを一括で変更できる…
なんて方法には気づかずに、同じトランジション長さであっても延々と手動で調整していました。
今思うと…単なる時間の無駄でした(笑)
みなさんは、僕と同じような無駄時間を使うことのないようご注意ください。
僕はチュートリアルとかを読まないタイプなので…一括変更なんて知りませんでした
小技7:動画を一時停止させる
動画を編集するさいに、部分的に動画を止めたいときってないですか?
例えば、↑のようなシーンがあったとして、この部分をピタっと止めたいときです。
そんなときにフィモーラでは便利な機能があるので解説します。
それは、フリーズフレームという機能です。
ビデオシーンの一部を静止画の状態にして、タイムラインに挿入できる機能のこと。
フリーズフレームに関してはフィモーラの公式ページにも解説がありますが、ここでは僕オリジナルの使いかたを解説します。
正式な方法は公式ページの解説をご覧ください
まずは静止画にしたい動画を時間の最小単位で分割(時間を最大まで拡大した状態における最小単位で分割)しておきます。
最小単位に分割した部分を選択した状態で、マウスの右クリックを押して「フリーズフレームを追加」を押すか、「Alt+F」を押します。
すると静止画にしたい部分がタイムライン上に表示されます。
これを使うと動画の途中で特定の部分のみピタっと止めることができます。
フィモーラでサムネを作るときにも便利
僕はYouTube動画のサムネをフィモーラの編集画面で作成することがあります。
そんなときに動画の特定部分をサムネに使いたいときがあり、その場合にフリーズフレームを使用しています。
フリーズフレームを使うと、部分的に静止画を引き延ばした状態にできるため、サムネ作成を行いやすいのです。
このようなケースは稀かもしれませんが、僕と同じようにフィモーラでYouTube動画のサムネを作りたい人は参考にしてください。
ちなみに、フィモーラでサムネ用の動画を作成したあとは、再生ソフトから「ビデオから写真を保存」などを選択することにより画像データを入手しています。
手間に思われるかもしれませんが、慣れると意外にフィモーラでサムネ作成までやってしまったほうが楽だったりします。
フィモーラはレイヤーが見やすいのでサムネ作成にも便利なんです
フィモーラは使いはじめた当時から使いやすかった
今回、僕が普段から使っているフィモーラの小技を色々とご紹介しました。
色々と小技をご紹介していてあらためて思ったこと。
それは、
やはりフィモーラはとっても使いやすいソフトである、ということです。
フィモーラをはじめて使用したとき、直感的に…
このソフト…意外に使いやすいかも?
と思ったのですが、あのときの直感は間違っていませんでした。
逆にはじめて使用したときに…
なんかこのソフト…わかりにくくてイライラする
と感じたソフトは、その後しばらくして使うのをやめてしまいました。
あくまでも僕個人の場合ではありますが、使いやすいソフトというのは最初から使いやすいものですね。
もし僕と同じようにフィモーラを使いやすいと感じられた人がおられましたら、ぜひとも今回の小技を駆使してさらに使い勝手を向上していただければ幸いです。
ホント…フィモーラをイチオシしているね
フィモーラがなければ、動画編集が面倒すぎてユーチューバーをやめていたと思うよ
とりあえずそれなりに動画編集できればいいや…