こんにちは けいこぶ(@kei_cob) です。
私は大学を卒業後、新卒として大企業に入社することができました。
さらに、私の勤めていた会社は日本有数の超大企業でした。
大企業という定義だけをあてはめると全国的に数はそれなりにあると思いますが、私の勤めていた会社クラスになると…そうそうありません。
でも残念なことに体調を崩して辞めてしまったんです。
そして今は別の会社で働いています。
大企業を辞めて満足してる?
と聞かれれば私は『絶対に満足しているよ』と答えています。
それは事実です。
ですが、大企業を辞めたことによって色々なものを失いました。
- 経済的な余裕
- 社会的地位と優越感
- ハイレベルな人間関係
まあ…
どれもこれも見方によればつまらないものではあるのですが、これらは一度手に入れてしまうと失ったときのショックが大きいのです。
そんなものより大切なことが人生にはある!
そうですね!(…
それらを手に入れたことのない人からは『人生には他にも大切なことがある』と力説されることが多いのですが、私は半分正解で半分は間違いだと思っています。
やはり大企業を退職することで失ったものはそれなりに大きいと思うのです。
というわけで、今回は私が大企業を退職したことで失ったものについて話してみたいと思います。
以前の私と同じように大企業を辞めるかどうか悩んでいる人にとって参考になればと思います。
本当はまだ前の会社に未練があるんでしょ?
ない(笑) 以前の職場には絶対に戻りたくないよ!
私が大企業をやめて失ったもの
私が大企業を辞めて失ったもの。
それらは大きく分けると、
- お金
- 優越感
- 人間関係
の3つになります。
それらについて1つずつ話したいと思います。
経済的な余裕がなくなった
大企業を辞めて一番影響が大きかったのは、やはり経済的な余裕がなくなったことです。
つまりは、
給料が半端なく安くなったということです。
もちろんこれは転職先の待遇次第です。
なかには大企業から別の大企業に転職して給料は変わらない、あるいは増えたという人もいるでしょう。
ただし、超大企業と呼ばれるレベルの企業から転職する場合は、ステップアップやヘッドハンティングなどの例外を除けば給料などの待遇は下がるものです。
これは転職エージェントなどの仲介業者を利用する場合も同じです。
よほど優秀な人材でもない限り、転職エージェントを通じての転職ではステップダウンします。
実際、私の場合も給料は半端なく下がりました。
生活できないレベルではないものの、周りに自慢できるレベルでは到底なくなりました。
将来の給料アップも見込めない
私は若い頃に転職をしましたので、周りにいた超大企業の友人たちとその時点ではそれほど給料の差はありませんでした。
ですが、この格差は年齢を重ねるほど大きくなっていきます。
実際に比べてみると大企業時代とそんなに給料なんて変わらないよね!
私の周りには同じように大企業から転職した友人もいましたが、最初のほうは『給料の差なんて思ったよりなかったよ』と豪語していました。
ですがそれも時間が経つと、
今の給料…マジで低いし伸びしろもない…
大企業時代の給料を羨むようになっていました。
本当に格差を思い知らされるのは年齢を重ねたときです。
逆をいえば若いときの目先の給料など別にどうでもいいのです。
このあたりの覚悟をしておかないと、時間が経つにつれて大企業を辞めて後悔することになりかねません。
実際、給料ってどのくらい違ってくるの?
気がつけば年収の差が100万、200万と離れていくイメージ
勤めている会社を自慢できなくなった
大企業を辞めると失うもの、それは地位と名誉です。
言うなれば勤めている会社を周りに自慢できなくなります。
もちろん、私は普段から勤めている会社を自慢していたわけではありません。
そんな典型的な自慢野郎ではありませんでした。
ただ、ことあるごとに勤めている会社を羨ましがられたり褒められたりすることがありました。
〇〇に勤めているなんてスゴイじゃん…俺なんて…
相手は悪気なく本心で話しているのですが、そういったことを積み重ねていくと変な自尊心や優越感が自分のなかに生まれてきます。
そしてそれは無自覚のうちに増大していき、いつしか自分のアイデンティティとして確立されてしまうのです。
言いかえれば、大企業を辞めてからは自尊心・優越感が満たされないと感じるようになるのです。
昔は会社名を出すだけで相手が一歩引いていたのに、今では誰も聞いたことがないような会社名。
これは大企業を辞めるまえにもイメージはできるかと思いますが、実際に経験すると精神的に堪える人もいるでしょう。
余談ですが、同窓会などで『もう仕事の話は振ってはいえない奴』みたいな扱いを受ける人もいると思いますよ(笑)
大企業を辞められずに過労死する人たち
世の中には大企業を辞められずに過労死する人が後を絶ちませんが、あのようなことをしてしまう人の気持ちが私には痛いほどわかります。
お金だけではなく自分のステータスを失うのが半端なく恐いのです。
これは勤めている会社が激務であればあるほど、失うのが恐くなってきます。
自分をみる周囲の目がかわるのではないかと気が気ではないのです。
あと、これまでに積み上げてきたものが無に帰すような感覚にもなります。
ある種のサンクコスト効果といっても過言ではありません。
すでに消費してしまって取り返すことのできない金銭・労力・時間などのコストに対して『もったいない』などの心理的要因によって合理的な判断ができなくなる心理。
このサンクコスト効果に近い心理状態によって人は無理をしてしまいます。
- これまでこれだけ苦労してきたのだから、今辞めたらそれが無駄になる
- 将来の見返りを考えたらここで辞めるわけにはいかない
「会社を自慢できなくなった」という言葉だけを聞けば、なんだか努力をせずに肩書きだけを気にしている人に聞こえるかもしれませんが、その肩書きを維持するために色々とやっているものなのです。
優越感がなくなるか過労死するかなら、辞めたほうがいいじゃん
これが当事者になるとまともな判断ができなくなるんだよ
周りにハイレベルな人間がいなくなった
最後に『大企業を辞めるとハイレベルな人間が周りにいなくなる』と言いたいのですが、これは誤解を招きかねない表現だと承知したうえで書いています。
理由は言うまでもなく、こういった表現をすると
- 小さい会社でも仕事ができる人はいる
- 小さい会社の方が業務が多岐にわたりスキルが身につく
- 大企業こそ大きな歯車の一部でしかない
といった批判を受けるからです。
でも…
違うんです。
そういった仕事ができるできないといった話ではなく、人生設計や人生のビジョンといった広い視野での話をしたいのです。
やはり大企業に勤めている人間と中小に勤めている人間とでは、確率的に大企業のほうがしっかりと物事を考えている人は多いです。
いやいや大企業の人間のほうがバカばっかだし!
そういった声も聞こえてきそうですが、やはり全体的にみれば優秀です。
たまに『大企業に勤めている低レベルな人間』がおもしろおかしく取り上げられることがありますが、それは大企業に勤めているからこそ話題になるんです。
それが『中小企業に勤めている低レベルな人間』なら、まったくもってインパクトがありません。
たしかに私は仕事が嫌で大企業を辞めましたが、そこにいた人間のレベルを考えると大企業のほうが圧倒的に『できる人』は多かったです。
逆をいえば、大企業を辞めてしまうと『できる人間』に出会う機会が減ってしまう可能性があります。
「それでもいいよ」と割り切れる人なら問題ないのですが、そのあたりにこだわりのある人ならば覚悟しておく必要があるでしょう。
無意味な大企業批判にはうんざりする
中小企業の人間のなかには、無意味に大企業を批判する人が稀にいます。
そういった人に「大企業を辞めた話」をすると。本当に言いたい放題言われます。
- 人生にそんなものはいらない
- それはつまらないプライドに過ぎない
- 会社だけが人生じゃない
主観にもとづいた自論を延々と聞かされることがあります(笑)
共感できる部分もあるのですが、本当に同じ悩みを本当に共有できているのか?と疑問を抱くことがあるのです。
大企業で働くのなんてつまらん人生だよ!
(あんた大企業で働いたことないじゃん…
このような違和感を少しでも覚えてしまうと、ある種の疎外感のようなものが拭い去れなくなります。
私の本当の気持ちはいったい誰がわかってくれるのだろう。
そんな気持ちになる人もいるでしょう。
これは同じ経験をしたことのある人にしかわからないと思います。
ある種の孤独感ともいえるでしょう。
そのような孤独感を想定しておかないと、大企業を辞めたあとに『こんなはずじゃなかった』と嘆くことになります。
プライドが高いだけじゃないの?
プライドとは少し違う気がするんだよね
健康と覚悟を天秤にかけてベストな選択をしよう
以上、いろいろと大企業を辞めることについての覚悟を話しましたが、まとめると次の一言になります。
『じぶんの健康』と『大企業を辞める覚悟』を天秤にかけて考えよう
これに尽きます。
大企業で疲弊しながら働き続けるのは辛いと思います。
ですが大企業を辞めたら辞めたらで、そのときは別の辛いことに悩まされます。
結局のところ、どちらの選択を取ったとしても天国のような状態にはならないのです。
それをしっかりとふまえた上で自分にとってのベストな選択を考えてみてはどうでしょうか。
最後に…
おせっかいかもしれませんが、鬱になるくらいなら辞めたほうがいいですよ。
また別の記事で話そうかと思いますが、私は鬱病に近い状態で会社を辞めましたので、回復するまでに数年を要しました。
あのまま勤めていたらどうなっていたか…考えるだけでもゾッとします。
辞めてなかったらどうなっていたの?
少なくともブログなんて書ける精神状態ではないと思うよ
製造業であれば『資本金3億円以上』『従業員数300人以上』の会社であること。資本金と従業員数の条件は業種によって異なる。